ご姉妹のおばあさまから常滑市の土地を相続したものの、お二人ともすでに結婚して一宮市に住んでいるため、土地の管理が大変であり、手放したいとのこと。
また、常滑市の不動産屋さんに相談したものの、土地の形が特殊で建物が建てられない土地であったためか、まともに取り合ってもらえなかったとのことでした。
建物を建てるための条件として、幅員4メートル以上の道路に敷地が2メートル以上接していることが求められますが、相談の土地は2メートル以上の接道がなく、相談の土地単体では建物が建てられる状態ではありませんでした。
土地の売却にあたり、第一に、隣地の方に土地を購入してもらう方法を提案しました。
隣地を購入することで、駐車場やお庭を広くしたり、資産価値を上げることができるからです。
弊社より隣地の方に手紙を送るなどし、1軒1軒、お声がけをしました。
お声がけしてすぐに隣地の方が購入されたケースもありますが、今回は残念ながら隣地の方の購入にはいたりませんでした。
そのため、第二に投資家に購入してもらう方法を提案しました。
投資家のなかには、将来土地がまとまって価値が上昇することを期待して土地を購入される方がおります。この売却方法の場合、土地の値段は期待できません。なぜなら、投資家は仕入れた土地がいつ売却できる状態になるかわからず、また、売却できるまでの間は草の手入れや固定資産税の支払いなどの管理コストが生じるためです。
反面、売却した側としては売却益は得られませんが、将来生じる負担をなくすことができます。
相談者様としては、土地の売却にかかる費用との収支が多少赤字でもかまわないので土地を手放したい、との意向であったため、投資家に購入してもらう形で話を進めました。
相談の土地については相続登記や昔建っていた建物の滅失登記が済んでおらず、専門家に頼むと費用負担が増えてしまう状態でした。そのため、手続きの方法をお伝えし、ご自身で登記手続きを進めてもらうことで費用を削減し、最終的には収支ゼロで土地の売却をすることができました。
売却までに半年間の期間を要したこと、少しでもお金を残せればよかったのですが、残せなかったことが悔やまれますが、
相談者様からは「土地の管理が大変で気がかりでしたので、今後悩むことがなくなり、助かりました」とのお声をいただきました。
売却の難しい土地を相続した場合でも、やり方しだいでは売却することができ、将来の負担をなくすことができます。
その一例として、事例の紹介をさせていただきました。